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「統合医療」をご存知ですか? 別名「オーダーメイド医療」とも呼ばれる療法?!

「統合医療」をご存知ですか? 別名「オーダーメイド医療」とも呼ばれる療法?!

 統合医療とは、「近代西洋医学を前提として、これに相補(補完)・代替療法や伝統医学等を組み合わせて更にQOL(Quality of Life:生活の質)を向上させる医療であり、医師主導で行うものであって、場合により多職種が協働して行うもの」と位置付けることとしています。

 世界には、西洋医学以外にも東洋医学をはじめ精神療法、アロマテラピー、マッサージ、気功など、「相補・代替医療」と呼ばれる数多くの療法があります。アメリカやヨーロッパでは、相補・代替医療による診療が西洋医学と肩を並べて普通に行われています。特にアメリカでは、国立衛生研究所(NIH)という世界的な最先端医学の研究機関の中に、相補・代替医療センターを設置し、2005年には150億円の予算が投じられ、相補・代替医療が科学的に研究されています。

 このように統合医療の潮流がとりわけ米国において顕著に大きくなってきた背景には大きく二つの要因かがあると言われています。一つは、今までの西洋医学主流の医療では、現今の生活習慣病を主体とした疾病には上手く対処出来ていないということ、また、もうひとつ、先進各国において国家財政を逼迫させるほどに肥大化してしまった巨大な医療費の問題の二つです。統合医療とはこの二つの難問の解決を期待されている新しい医療の潮流と言ってもよいのではないでしょうか。

 しかし、問題点として科学的根拠に乏しい、患者の安全、安心のための情報不足などがあります。日本においては統合医療を進める研究機関の創設、大学教育における相補・代替医療の学部の創設など、国をあげての新しい医療制度づくりが求められています。西洋医学的な医療従事者のみならず、補完医療の提供者を含めた全ての関係者の顔の見える連携こそが、統合医療の実践につながるのではないでしょうか。










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