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治験は、未来への架け橋

病気やケガの治療に欠かせない「くすり」。それらの「くすり」を、わたしたちが病院や薬局で目にするようになるまでに、10年を超える歳月がかかっていることをご存知ですか?

 新しい「くすり」を創るには、まず「くすりのもと」となる物質を見つけます。その中から選び出された「くすりの候補」が人に対して本当に効き目があるのか、安全なのかについて調べることを「臨床試験」と呼び、「くすりの候補」を正式な「くすり」として国(厚生労働省)に認めてもらうために行なう試験を「治ち験けん」と呼びます。その結果について国が審査し、正式に認めたものだけが製造・販売され、病院や薬局を通してわたしたちの手に渡るのです。
 治ち験けんを始める時には、治ち験けんを行う病院・クリニックの担当医師や治ち験けんコーディネーター(薬剤師・看護師・臨床検査技師等の資格を持ち、治ち験けんを実施する医師をサポートするとともに、法律に従って正しく治療が行われるよう、様々な業務を行い、医師と治ち験けん参加者の橋渡し役を担います。)は、参加者に治ち験けんの目的や内容、効果と副作用、プライバシー保護など説明文書を使ってよく説明し、参加者の自由意思による承諾を得なければなりません。


 
 これは、1964年にフィンランドのヘルシンキで採択された「ヘルシンキ宣言」(医師を含めた全ての臨床試験の関係者が遵守すべき倫理方針)を受けて全ての治ち験けんは、参加する人々の人権や安全を守るため、国(厚生労働省)が定めた厳しいルールにのっとって実施されます。そして「治ち験けん」によって、これまでなかった「くすり」やさらに優れた効き目を持つ「くすり」を世に出すことができるのです。

 「治ち験けん」とは、新たな治療法の可能性をもたらす、明るい未来への架け橋となり、その「治ち験けん」に協力してくださる方々を「治ち験けんボランティア」と呼んでいます。
 
 「治ち験けん」という未来への架け橋は、多くの「治ち験けんボランティア」の方々に支えられているのです。










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