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「プライマリ・ケア」

一人ひとりの状況に合ったオーダーメイド医療
「プライマリ・ケア」

 プライマリ・ケアとは『総合的に診る医療』のことを言い、怪我などの緊急時対応から、糖尿病や高血圧の治療を代表とする診療、健康診断の結果についての相談までを幅広く行う「身近にあって、何でも相談にのってくれる総合的な医療」です。プライマリ・ケアを行う医師は、『何でも診る専門医』として、「プライマリ・ケア医」や「総合医」と呼ばれます。多様な病状の診断・治療を行うために幅広い知識を必要とし、患者さんの抱える様々な問題に幅広く対処できるように専門的なトレーニングを受けます。また、じんましんが出た、風邪をひいた、胃が悪い、膝が痛い、がんの末期に住み慣れた自宅で最期を迎えたいなど、外来や在宅での診療を中心に患者さんの訴え、ご家族の相談、アフターケアなど広い範囲を対処します。必要な時には専門医を紹介し、地域の医療・福祉・介護・保健のネットワークと協力しながら、個々人としての患者さんを長期間にわたって診ていきます。

 プライマリ・ケアが注目される背景には、少子高齢化があります。高齢者になると体調が悪化したとき、自分自身で自由に動いて大きな病院に行くことが難しくなります。また、医師不足も大きな問題です。こうした状況だからこそ、いつでもどこでも誰もが質の高い医療を受けられる仕組みをつくることは大変重要なのです。

 より良い医療、サポートが行えるよう、日本プライマリ・ケア連合学会、日本病院総合診療医学会、日本医師会などが、2025年までに総合医10万人への増加に向けて様々な取り組みを行っています。

 プライマリ・ケア医はこれまでのように臓器や疾病だけを中心とするのではなく、患者さんを総合的に診ます。患者さんとの長いお付き合いで、日常生活をはじめ、すべてを知っていてくれる総合医を持つことは、一人ひとりの状況に合った質の高い医療の提供に繋がります。さらには、在宅診療や地域の保健・健康づくり・疾病予防など、地域住民の健康を守るプライマリ・ケア。総合的な視点からQOL(生活の質・人生の質)を支えるプライマリ・ケアは、これからの医療の重要な役割を担っています。