新型コロナウイルスが世界中で蔓延し、大混乱を招いていますが、
私たちが持つ「免疫」について久留米大学先端癌治療研究センター所長・山田亮教授にお話し頂きました。
私たちの体には、外から侵入してきたウイルスや細菌を常に監視し撃退する「自己防衛システム」が備わっていて、この働きにより風邪やインフルエンザなどにことなく生活できます。
まずウイルスが体の中に入った時、最初に働くのがナチュラルキラー細胞(NK細胞)です。この細胞が活性化している人は風邪になりにくく、逆に活性が落ちていると風邪をひきやすくなります。そして、時間が経ってから働くのがキラーT細胞(CTL細胞)です。こういった細胞がウイルス除去に非常に重要な働きをします。そして、これらの免疫細胞の活性を上げることは簡単ではないので、どれだけ活性を下げないかということが大変重要です。
新型コロナウイルスの場合、高齢者や基礎疾患のある方が重症化しやすいのは免疫が低いからです。また、若いから大丈夫というのは大きな間違いで、若い人でも感染し、免疫が低いと高齢者と同様に重症化しやすくなります。原因は、睡眠不足や過労、ストレスが溜まっていると、免疫自体が弱って免疫活性が下がってしまうからです。十分な栄養と休息、睡眠をとることが重要なのですが、家でゴロゴロしていればいいかというとそれは違います。免疫系には適度な緊張が必要で、我々が怠けると免疫も怠けてしまいます。
今年は新型コロナウイルスが蔓延しましたが、インフルエンザは10年に1回大流行を起こしています。そんな状況で私たちに出来ることは、まずはウイルスを体内に入れない為に手洗いやうがい、特に食事をするときには口からウイルスが入るので洗剤による手洗いや消毒が重要です。そして体内に入ったウイルスから体を守る為には、日頃から自分自身の免疫活性を下げないことです。私たちがやるべきことは、「自分の体は自分で守る」と言う意識を持ち、免疫活性を下げない日々の生活を心掛けましょう。
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緊急特番!新型コロナウイルス感染症
私たちができる予防法、感染予防に大切な免疫力について、山田教授のインタビュー動画が視聴できます。
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