「健康診断」を受けていますか?
健康診断は健康という名が示すように健康の保持増進のために、その時の健康状態を調べ体全体から情報を得ることが主な目的です。日本における健康診断の仕組みは結核の撲滅という目的のためにスタートしました。
健康診断は、生活習慣病の予防や早期発見のためには欠かせません。もし検査結果に異常の予兆があれば、その変動要因が何であるかを分析し、健康への影響要因をチェックするなど、病気を予防する健康生活への改善に生かしてこそ、健康診断の意義があります。そして現在もその原因が明確でない各種ガンなどの場合は、現代医学をもってしても予知・予防が困難な状況にありますので、これについては早期に発見することが特に意義があります。そのためには、毎年定期的に健康診断を受けることが最も大切なことなのです。
健康診断が健康を守る最大の武器であるにもかかわらず、これに極的な方が多くおられます。「病気を発見されるのが怖い」とか「健康診断なんて面倒だ」という方、また「自分は決して病気にならない」と思い込んでいる方などですが、これらの方にかぎって発見時にはかなり病気が進行しており、取り返しのつかない状態というケースをよく耳にします。
人間は25歳あたりをピークに一日一日老化していきます。若さと健康に自信があっても老化は避けられません。老化に伴って体の中では様々な変化が起きていますから、この変化を知る意味でも健康診断は大変重要なのです。特に家族や親戚に高血圧、糖尿病の方がおられる場合は、遺伝的な要因などを考えて、35歳以下であっても生活習慣病健診を受けておいたほうが安心です。定期健診や人間ドックでは、がんや生活習慣病などの病気を早期に発見できるだけでなく、病気になる手前の段階で生活習慣に対するアドバイスを受けることで健康に対する意識を高め、病気を未然に防ぐ効果があると考す。そして長期的に見れば、高齢化に伴い膨れ上がっている医療費の削減にもつながる可能性があります。自分の体は、他の人が守ってはくれません。自分の体を守る方法として、定期的健康診断で体の状態をチェックしましょう。
【健診結果の活用ポイント】
(1)検査数値の経年変化を見る
年に一度は健診を受け、各検査項目の数値が過去からどのように推移しているかをチェックして、
自分のからだの変化を確認しましょう。また健診結果はファイルに綴じるなどして保管しておきましょう。
(2)動脈硬化リスクの重複をチェック
検査項目1つずつ見るだけでなく、複合的に検査項目の結果をみて、肥満・高血圧・脂質異常・高血糖などの動脈硬化リスクが重複してないか否かもチェックしましょう。
(3)検査数値の原因を自分なりに振り返る
悪かったのかの原因を自分の生活習慣から見つけましょう。悪かった人はそれを改善し、よかった人
はそれを継続するよう心がけましょう。
(4)生活習慣の改善成果をみる目安にもなる
これまでの努力の効果を確認し、あらためて医師や保健師等に相談するきっかけになります。
(5)「早期発見、早期治療」のチャンス!
要精密、要治療と診断された方は、なるべく早く医療機関へ受診しましょう。