久留米大学医学部病理学講座・医師
久留米大学病院元気プロジェクト委員会(男女共同参画事業推進委員会)
守屋 普久子さん
高校生の頃は、ジャーナリストか医者になりたいと思っていたのですが、理系の勉強が向いておらず文系の大学に進みました。卒業後は、生まれ育った岡山の放送局に報道記者として就職。当時は体外受精などの医療改革や精神衛生法が変わる時で、私は医療・教育関係の担当で病院への取材が多く、高校の頃は苦手だった生物学も仕事のため勉強しました。そして放送局に4年ほど勤め、その後フリーの記者になりました。仕事として医療業界を意識したのは、主人が「これからは女性も仕事を持って働いていく時代」という考えを持っており、私が医療の道に向いているのではないかと導いてくれたからです。主人からの後押しもあり、33歳で医学部に入りました。その後、大学3年生の時に一人目、研修医の時に二人目を出産。育児と勉強の日々は、先のことを考える余裕もなく、ただ目の前にあることをひたすらこなしていました。当時は訳も分からず毎日が過ぎていましたね(笑)
放送局時代の夕方ニュース番組にて
私は泌尿器科が専門ですが、患者様の症状は様々で経過観察、投薬、手術など一人一人治療法は違いますが、そういった治療方針を自分一人で決めるので、とても責任を感じています。尿失禁の手術をされた方からは、泣きながらお礼を言われたこともあります。一番の喜びは、長く悩まれていた患者様が笑顔になられたときですね。
特にストレス解消法はなく、そのうちストレスはなくなるだろう、と思っています。悩むよりも常に自分の出来ること、やるべきことを考えているので悩んでいる時間はないのかもしれませんね。趣味は、寺社建築の研究です。久留米には寺町という鎌倉仏教の寺社仏閣が集中しており、そこをひとりで巡って建築様式の違いを観察したり庭園を眺めたり。今からの暑い時期は蚊がいるので避けたいですけどね(笑)
寺社建築の研究のため探索してきました。
約5年前から始めた徒歩通勤です。片道約20分、通勤だけで毎日往復40分歩いています。それまで若干高めだった血圧が正常に戻り今でもキープできています。少々食べ過ぎても太らないし、身体が変わってきたことを実感しています。今では、歩いている時間に新しいアイディアが出たり、仕事を見つめ直す必要な時間になっています。もしかしたら歩くことがストレス軽減に繋がっているのかもしれませんね。また、最近ホットヨガも始めました。
手作りの小梅のカリカリ漬け
夢は海外留学です。アメリカに行ってみたいです。高1の娘が大学生になったら、半年でも1年でもいいので行ってみたいです。泌尿器科はジェンダーバイアス(社会的・文化的性差別)を感じる分野なので海外と日本の違いを体感してみたいです。あと、アイスランド、ノルウェーもいいですね!(上田と話しながら夢が広がる)
女性は我慢強く、これくらいで病院に行くのは大げさかしらと泌尿器科を受診されない方が多いです。膀胱炎で何日も痛みを我慢する方、尿漏れや過活動膀胱で何年も悩みを抱えふさぎこんでしまう方もいます。排便排尿の悩みはなかなか人に言えないからこそ、勇気を持って一歩踏み出して下さい。7月20日にはカフェで学ぼうで女性の排尿トラブルについての講演をします。泌尿器科学の医療は確実に進歩しています。ぜひ聞きに来てください。自分らしい生活を取り戻す為にも辛い思いは一日も早く払拭してほしいと思います。女性は家族のことを優先し、自分のことは後回しにしがちです。過去には戻れませんが、将来の自分が輝けるように目を背けず、立ち向かって欲しいです。
常に前向きで明るい守屋普久子先生。久留米市男女平等推進センター運営委員、福岡県女性医師キャリア形成支援検討委員会委員もされており、九州特有の閉鎖的なジェンダーバイアスやワークバランスの重要さを体感しながら、女性がよりよく活動できるように尽力されています。寺社仏閣をはじめ、久留米への愛もたくさん感じられました。
益々のご活躍期待しております☆
好奇心と探求心旺盛な守屋先生。尊敬しています!
久留米大学医学部病理学講座 久留米大学病院元気プロジェクト委員会(男女共同参画事業推進委員会) 守屋 普久子先生 【守屋先生の外来診察(病院にお問い合わせください)】 JCHO久留米総合病院 女性総合診療科「なでしこ」泌尿器科 ●所在地/〒830-0013 福岡県久留米市櫛原町21番地 ●TEL/0942-33-1211(代表) ●URL/https://kurume.jcho.go.jp 中川ごうクリニック ●所在地/〒832-0804 柳川市三橋木元368-5 ●TEL/0944-75-1105 ●URL/http://www.mirize.or.jp